“間髪”のいろいろな読み方と例文
旧字:間髮
読み方割合
かんはつ71.1%
かんぱつ28.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後醍醐が、笠置へはしるやいな、間髪かんはつをいれず、大覚寺へも六波羅の手入れが襲った。——宮は身をもって敵の重囲からのがれた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ危険が間髪かんはつに迫った途端に、その日ごろ持っている海の迷信が逆上的に働いて、こうせねば船のすべてが助からぬ
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
神変夢想流のたか使い——鷹の翼を撃つがごとく、左右を一気に払って間髪かんぱつを入れない栄三郎、もはや今は近よる者もないと見て
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『おいっ、獅子丸ししまる』と、わざと呼んだ。おもしろ半分に、松明を振りうごかしてばかりいた小冠者は、清盛の濁音だくおんをはね返して、間髪かんぱつに、答えた。