“金城湯池”の読み方と例文
読み方割合
きんじょうとうち100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その辺は深く心配するには足りないが、おりから早暁、あたりに人の通行の無きに乗じ、城を横目に睨み上げて、南条、五十嵐の両名が、高声私語する節々ふしぶしを聞いていると、金城湯池きんじょうとうちをくつがえすような気焔だけはすさまじい。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
しかし、外には兵革に敗れ、内には賢臣みな誅せられ、あげくの果て、世嗣せいしの位置をめぐって骨肉たがいに干戈かんかをもてあそび、人民は嘆き、兵は怨嗟えんさを放つの有様、天も憎しみ給うか、昨年来、飢餓蝗害こうがいの災厄も加わって、いまや昔日の金城湯池きんじょうとうちも、帯甲たいこう百万も、秋風に見舞われて、明日も知れぬ暗雲の下におののき慄えているところです。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)