“風声鶴唳”の読み方と例文
読み方割合
ふうせいかくれい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うらやましがる人も無いのに、そこは精神、吝嗇卑小になっているものだから、それこそ風声鶴唳ふうせいかくれいにも心を驚かし、外の足音にもいちいちきもを冷やして
禁酒の心 (新字新仮名) / 太宰治(著)
格之介の逃亡の理由が分かるにつれ、桑名藩士も官軍の人たちも、格之介が風声鶴唳ふうせいかくれいにおどろいて逃走を企て、捨てぬでもよい命を捨てたことを冷笑した。
乱世 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
浪士らの勢いのさかんな時は二十里ずつの距離の外に屏息へいそくし、徐行逗留とうりゅうしてあえて近づこうともせず、いわゆる風声鶴唳ふうせいかくれいにもきもが身に添わなかったほどでありながら
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)