金城湯池きんじょうとうち)” の例文
高声私語する節々ふしぶしを聞いていると、金城湯池きんじょうとうちをくつがえすような気焔だけはすさまじい。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
世嗣せいしの位置をめぐって骨肉たがいに干戈かんかをもてあそび、人民は嘆き、兵は怨嗟えんさを放つの有様、天も憎しみ給うか、昨年来、飢餓蝗害こうがいの災厄も加わって、いまや昔日の金城湯池きんじょうとうちも、帯甲たいこう百万も
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)