“鄭寧”の読み方と例文
読み方割合
ていねい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母はすぐ受取ってタオルで鄭寧ていねいに拭いて元の着物を着せてやったが、ぐたぐたになった宵子の様子に、ちっとも前と変りがないので
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
といふ藹山の言葉に、初めて気が附いたやうに、その男は鄭寧ていねいにお辞儀をした。そして顔を上げて相手を見た時吃驚びつくりした。
鄭寧ていねいに云つて再びこたへを促した。阿母さんは未だだまつてる。見ると、あきらにいさんの白地しろぢの薩摩がすり単衣ひとへすそを両手でつかんだ儘阿母さんは泣いて居る。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)