追遣おいや)” の例文
織次はと幻に見た、夜店の頃の銀河の上のおんなを思って、先刻さっきとぼとぼと地獄へ追遣おいやられた大勢の姉様あねさんは、まさに救われてその通り天にのぼる、と心が勇む。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
吉原よしわら追遣おいやってお女郎じょろうにしてしまうからと、それはそれは厳しいおふれで御座います。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
彼は幾許いくらかの金をやってコルトンを外国へ追遣おいやり、エリスを救う所存であった。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)