“迷路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めいろ41.7%
ラビラント8.3%
まごつき8.3%
メエズ8.3%
メーズ8.3%
ラビユリントス8.3%
ラビリンス8.3%
ラビリンズ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一たび愛慾の迷路めいろに入りて、七五無明むみやう七六業火ごふくわさかんなるより鬼と化したるも、ひとへに七七なほくたくましきさがのなす所なるぞかし。
加十はとうとう大地下道の迷路ラビラントの中へ迷い込んでしまったのだ。腕時計を眺めるとちょうど正十二時! 午前四時までには余すところあと四時間となった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
書認かきしたゝめ有ける故夫なら翌日あすまたこれもたせて取に上ますが田舍者ゐなかもの兎角とかく迷路まごつきやすき故下谷と云てもわからぬことが有つて間取ひまどるから大屋さんの名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
どこかにミールダアル城の昔時をしのばせるものが多分にあり、地下の通路はさながら迷路メエズのように交錯こうさくしている。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
少しはむらさきがかった空気の匂う迷路メーズの中に引き入れられるかも知れないくらいの感じがあんに働らいてこれまで後をけて来た敬太郎には、馬鈴薯じゃがいもや牛肉を揚げる油のにおい
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
迷路ラビユリントスの最もふかき處に一軒の稍〻大なる家ありて、火の光よそよりも明かに、人多く入りゆくさまなり。こはヱネチアの數多き小芝居の一にして、座の名をばサンルカスと云へりとぞ。
並に伏樋ふせど迷路ラビリンスの事
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
……江戸時代の神田上水の大伏樋ふせどが、まるで迷路ラビリンズのようにこの辺の地下を走っているということは、かねて学校で教わったことがあった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)