“迷宮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めいきゅう47.4%
ラビラント15.8%
めいきう10.5%
メーズ10.5%
めいきゆう5.3%
ラバリンス5.3%
ラビリンス5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これも自宅に於て睡眠中だったそうで、格別材料になるようなものが発見せられなかった。事件は文字どおりに、迷宮めいきゅうおちいって行ったのである。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
荷風先生といえば先生は戦前の玉の井を、しばしば「迷宮ラビラント」の名称で呼ばれていたが、ほんとうにあの町もわかりにくいおぼえにくい一郭だった。
艶色落語講談鑑賞 (新字新仮名) / 正岡容(著)
併し、それと言つても、内儀を殺すほどの原因ではなく、事件はそれつきり、迷宮めいきう入りになつてしまつた。
津田は迷宮メーズに引き込まれるだけであった。引き込まれると知りながら、彼は夫人の後をおっかけなければならなかった。そこには自分の好奇心が強く働いた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
爾来じらい大豆右衛門、色を天下にぎよすと雖も、迷宮めいきゆうに似たる人生は容易に幸福を与ふるものにあらず。たとへば巻一の「あねの異見耳痛樫木枕みみいたいかたぎまくら
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しようかね。残念ながらわたしにも、やはりそうではないかという、予感がする。事件が迷宮ラバリンスへ入っているのに、係り検事が無茶を、言い出してはおかしいがね
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
あれは、たしかマリエットが、埋葬地ネクロポリスにある迷宮ラビリンスの入口で発見したのですからね
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)