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赤痣
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あかあざ
ふりがな文庫
“
赤痣
(
あかあざ
)” の例文
いきなりそう言われて自分は、自分の顔の半面にべったり
赤痣
(
あかあざ
)
でもあるような、みにくい不具者のような、みじめな気がしました。
人間失格
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「んだ」と昂奮のあまり一人が息をはずませて囁いた、「こんどへえったあの
赤痣
(
あかあざ
)
のあるやつは、二人も殺したっていうだ、ほんとだぞ」
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
頭の毛の赤い、頬に
赤痣
(
あかあざ
)
のある人だ。
彼
(
あれ
)
でもクラブ白粉の広告に出る積りで運動をしているって、富子さんが言っていた。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
雷横は有名な刀術の使い手だが、どうして、あの
赤痣
(
あかあざ
)
もなかなか強い。ひょっとしたら、達人雷横も、やられたかもしれん
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
白粉つ氣のない初々しさも充分に美しいのですが、可哀相に眉から左の耳へかけて火の燃えるやうな、
赤痣
(
あかあざ
)
です。
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
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「永生の蝶! 永生の蝶! はたしてそんな物ありましょうかな」こう云ったのは
赤痣
(
あかあざ
)
のある武士。
神秘昆虫館
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
赤痣
(
あかあざ
)
で
凸凹
(
でこぼこ
)
の大きい顔は、
網杓子
(
あみじゃくし
)
に似ていた。
髯
(
ひげ
)
まではえていた。まったく市場の人夫の理想的な型で、ただ女の着物を着てるだけであった。そのどなる声は素敵なものだった。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
窓はまた
閉
(
し
)
められた。彼は手にランプをもって、階段の入口に現われ、庭に降りてきた。背の低い太鼓腹の老人で、灰色の大きな頭と赤い
髯
(
ひげ
)
とをもち、顔や手には
赤痣
(
あかあざ
)
があった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
不思議にも自分の左頬を私の方へ向けて、右手でその
顳顬
(
こめかみ
)
を示しているのであった。ユアンの左の顳顬には、一センチモ銀貨大の
赤痣
(
あかあざ
)
があった。その赤痣を指ざしているのであった。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
彼女の項には、恐らく背中の方まで深く、
赤痣
(
あかあざ
)
の様な太い
蚯蚓脹
(
みみずば
)
れが出来ていたのだ。それは生れつきの痣の様にも見えたし、又、そうではなくて、近頃出来た
傷痕
(
きずあと
)
の様にも思われた。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
赤痣
(
あかあざ
)
顎十郎捕物帳:24 蠑螈
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「んだ」と
昂奮
(
こうふん
)
のあまり一人が息をはずませて囁いた、「こんどへえったあの
赤痣
(
あかあざ
)
のあるやつは、二人も殺したっていうだ、ほんとだぞ」
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
突然な後ろからの声に、ぎょっとして振り向くと、なんと例の
赤痣
(
あかあざ
)
が、ひらと飛び降りた裸馬を楊柳につないで、野太刀に
反
(
そ
)
りを打たせて向ってくる。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
白粉
(
おしろい
)
っ気のない初々しさも充分に美しいのですが、可哀想に眉から左の耳へかけて火の燃えるような、
赤痣
(
あかあざ
)
です。
銭形平次捕物控:030 くるい咲き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼女は白いといってもいいほどの金髪で、顔立はやつれていて、羊のようなやさしい顔には
赤痣
(
あかあざ
)
があり、
唇
(
くちびる
)
は
蒼
(
あお
)
ざめて厚ぼったく、めったにあわさらず、浮べる微笑もおずおずとしている。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「声と顔立は似ているようですが、まるっきり違いますよ。泥棒は左の頬に大きな
赤痣
(
あかあざ
)
がありますよ」
銭形平次捕物控:039 赤い痣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
もちろん、
赤痣
(
あかあざ
)
の若者も、吠えたり暴れたり、抵抗はしたが、二十余人の捕手に会ってはどうしようもない。手負い
猪
(
じし
)
のように東渓山の麓へと曳きずられていった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
赤
常用漢字
小1
部首:⾚
7画
痣
漢検1級
部首:⽧
12画
“赤”で始まる語句
赤
赤児
赤子
赤蜻蛉
赤裸
赤銅
赤煉瓦
赤毛布
赤城
赤飯