がん)” の例文
やかたがわになってみれば、何千がんといっても多寡たか馬糧まぐさで、いてもしいものではあるまいが、でるにでられない蛾次郎と竹童こそ災難さいなんである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
身長五尺五寸六分、体量十三がんに足りなかった。こうした私の入営に対する熱意を父母は非常に喜んでくれた。
父杉山茂丸を語る (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そこでドノバンは重さ三がん五六百もんめの野がんをとった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
御旗みはた楯無たてなし宝物ほうもつは、ここにいるとどろき又八に京へ持たせて、いまはぶりも金まわりもよい羽柴秀吉はしばひでよし金子きんすがんで売りとばした。それゆえ、いまの持主もちぬし秀吉ひでよし、この山寨さんさいには置いてない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)