“諸方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうぼう32.1%
しょほう25.0%
しよはう21.4%
はう/″\10.7%
ほう/″\7.1%
はうぼ3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
越後えちご路から長野の方へ出まして、諸方ほうぼうを廻って参りました。これから寒くなりますで、暖い方へ参りますでござりますわい」
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あくる日はまる一日じゅう、諸方しょほうの訪問についやされた。新来の旅人はずこのまちのお歴々がたを訪問した。初めに県知事に敬意を表した。
初め立戻り皆々はたへ集まりぬ此時左京は大膳に向ひ貴殿の御異見ごいけんしたがはず我意がいつのりて參りしか此雪で往來には半人はんにん旅客りよかくもなし夫ゆゑ諸方しよはう駈廻かけまはり漸く一人の旅人たびびと
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたしはお稻荷いなりさまの使つかひですよ。このやしろ番人ばんにんですよ。わたしもこれでわか時分じぶんには隨分ずゐぶんいたずらなきつねでして、諸方はう/″\はたけあらしました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
此のうちの息子が誠に親切に時々諸方ほう/″\っちゃア、旨い物と云って田舎の事だから碌な物もありませんが、喰物くいものを見附けて来ては病人にります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
わたくしの父などでも、家の何處へか格子を一本入れようと思ふとき、散歩してくるのに、今日は花屋敷の方面のを諸方はうぼ見て來た、好いのがあるなあ、といつてゐたものだつた。
(旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)