“襷掛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たすきが58.6%
たすきがけ41.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何心なく頑是なしに走って参り、織場へ往って見ますると、おくのは夜は灯火あかりけて夜業よなべようと思い、襷掛たすきがけに成って居るうしろへ参り
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その傍に立った丸髷まるまげの新婦が甲斐甲斐かいがいしく襷掛たすきがけをして新郎のためにひげを剃ってやっている光景がちらと眼前に展開した。
重兵衛さんの一家 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
幅の狭い茶色の帯をちょっきりむすびにむすんで、なけなしの髪を頸窩ぼんのくぼへ片づけてその心棒しんぼうに鉛色のかんざしを刺している。そうして襷掛たすきがけであった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
今頃は定めてお登和さんが襷掛たすきがけ手拭てぬぐい頭髪あたまかぶって家の中を掃除しているだろう。お登和さんは実に働きものだよ。君の幸福おもられる
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)