“蠅頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ようとう50.0%
じょうとう25.0%
はえがしら25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
留学中に余があつめたるノートは蠅頭ようとうの細字にて五、六寸の高さに達したり。余はこのノートを唯一の財産として帰朝したり。
『文学論』序 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
爺さんが北海道に帰ってからよこした第一の手紙は、十三行の罫紙けいし蠅頭じょうとうの細字で認めた長文の手紙で、農とも読書子ともつかぬ中途半端ちゅうとはんぱな彼の生活を手強く攻撃したものであった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
通りかゝりの百姓衆ひゃくしょうしゅうに、棕櫚縄しゅろなわ蠅頭はえがしらに結ぶ事を教わって、畑中に透籬すいがきを結い、風よけの生籬いけがきにす可く之にうて杉苗を植えた。無論必要もあったが、一は面白味から彼はあらゆる雑役ぞうえきをした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)