“蝶子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうこ60.0%
てふこ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
表梯子(おもてばしご)の方から蝶子(ちょうこ)という三十越したでっぷりした大年増(おおどしま)が拾円(じゅうえん)紙幣を手にして、「お会計を願います。」と帳場の前へ立ち、壁の鏡にうつる自分の姿を見て半襟(はんえり)を合せ直しながら
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ぐずぐずせずと酒もて来い、蝋燭(ろうそく)いじってそれが食えるか、鈍痴(どじ)め肴(さかな)で酒が飲めるか、小兼(こかね)春吉(はるきち)お房(ふさ)蝶子(ちょうこ)四の五の云わせず掴んで来い、臑(すね)の達者な若い衆頼も、我家(うち)へ行て清、仙、鉄、政
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
貧乏の味はしみ/″\嘗(な)めさせられた方だし、蝶子(てふこ)も怠けものの洋服屋を父にもつて、幼い時分からかうして商売屋の冷飯(ひやめし)を食つて来たので、それを笑ふ気にもなれなかつた。
チビの魂 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「アラ、道(みつ)ちやん」と呼(よ)びかけられ、驚(おどろ)いて振返(ふりかへ)つて見(み)ると、小岩(こいは)の私娼窟(ししやうくつ)にゐた頃(ころ)姉妹(きやうだい)のやうに心安(こゝろやす)くしてゐた蝶子(てふこ)といふ女(をんな)、もとは浅草(あさくさ)の街娼(がいしやう)をしてゐた事(こと)もあるといふ女(をんな)なので、訳(わけ)を話(はな)して
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風、永井壮吉(著)