蝶々髷てふ/\まげ)” の例文
友染いうぜんの着物に白茶錦しらちやにしきの帯をむすびにして、まだ小い頃から蝶々髷てふ/\まげやら桃割もゝわれつて、銀のすゝきかんざしなどを挿して
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
あだしごとはおもふまじるにてもきみさまのおこゝろづかはしとあふればはしなくもをとこはじつと直視ながめゐたりハツと俯向うつむはぢ紅葉もみぢのかげるはしきあき山里やまざとたけがりしてあそびしむかしは蝶々髷てふ/\まげゆめとたちて姿すがたやさしき都風みやこふうたれにおとらんいろなるかはうれひを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
南さんは大分だいぶに大きくなるまでおけし頭でした。しかし私がまだおたばこぼんをつて居た時分に、南さんはおけしの中を取つて蝶々髷てふ/\まげに結つて居ました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)