“薄汚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすぎたな44.1%
うすよご35.3%
うすぎた17.6%
うすぎたね2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人目を避けて、うずくまつて、しらみひねるか、かさくか、弁当を使ふとも、掃溜はきだめを探した干魚ほしうおの骨をしゃぶるに過ぎまい。乞食こじきのやうに薄汚うすぎたない。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
薄汚うすよごれている。入口の階段に患者かんじゃが灰色にうずくまったりしている。そんなことが一層この橋の感じをしょんぼりさせているのだろう。
馬地獄 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
薄汚うすぎたない法衣ころもを着て、背には袋へ入れた琵琶を頭高かしらだかに背負っているから琵琶法師でありましょう。莚張むしろばりの中へつえを突き入れると
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
雪隠で詰腹つめばらを切るていだね、誠にはやなんとも謂われねえ臭気においだぞ、豪傑につかえたと見えてここらじとじとする。薄汚うすぎたねえ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)