“葦間”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あしま90.9%
いかん9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
櫓幅ろはばいっぱい、舟は水を切って行く。みるまに葦間あしまの火光もわめきも遠くにおいて、辺りは大江たいこうの水満々とあるばかりだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
葉子は後ろを振り返って見た。紫色に暮れた砂の上に木部が舟を葦間あしまぎ返して行く姿が影絵のように黒くながめられた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
昼のあひだのひどい暑気に蒸された川の面の臭ひに夜更けの冷気がしんしんと入れ混つて、たとへば葦間いかんの腐臭をぐやうな不思議なにおいつたもや
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)