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花莚
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はなむしろ
ふりがな文庫
“
花莚
(
はなむしろ
)” の例文
鉄さんは景気よく根太のつくろいをして、戸棚の中に敷いていた
花莚
(
はなむしろ
)
をおき、松さんは
膝掛
(
ひざか
)
けを敷いて祖母とあたしのいるところをつくった。
旧聞日本橋:03 蕎麦屋の利久
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
八月のさかりに風通しの好いところへ
花莚
(
はなむしろ
)
を敷いて、薄化粧でもして、サッパリとした物を着ながら
独
(
ひと
)
りで
寝転
(
ねころ
)
んで見たなんて——私はそういう人が面白いと思います
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
この県で力を入れたものに「
花莚
(
はなむしろ
)
」があります。浅口郡
西阿知
(
にしあち
)
が本場であります。
彩
(
いろどり
)
と模様のある
茣蓙
(
ござ
)
で、
藺
(
いぐさ
)
の
茎
(
くき
)
を材料にしたものであります。
織方
(
おりかた
)
で色々な
縞
(
しま
)
を出します。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
その無花果の木かげに
花莚
(
はなむしろ
)
だけは前と同じように敷かせて、一人で寝そべりながら、そんな実の出来工合なんぞ見上げていたが、ときどき思い出したように
跳
(
と
)
び起きて、
見真似
(
みまね
)
で
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
稚兒
(
おさなご
)
が
母
(
はゝ
)
よぶ
樣
(
やう
)
に
差
(
さし
)
まねぎつ、
坐敷
(
ざしき
)
にも
入
(
い
)
らではるかに
待
(
ま
)
てば、
松野
(
まつの
)
は
徐
(
おもか
)
ろに
歩
(
あゆ
)
みを
進
(
すゝ
)
めて、
早
(
はや
)
く
竹椽
(
ちくえん
)
のもとに
一揖
(
いつしふ
)
するを、
糸子
(
いとこ
)
かるく
受
(
う
)
けて
莞爾
(
にこやか
)
に、
花莚
(
はなむしろ
)
の
半
(
なかば
)
を
分
(
わ
)
けつゝ
團扇
(
うちわ
)
を
取
(
と
)
つて
風
(
かぜ
)
を
送
(
おく
)
れば
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
庭の
無花果
(
いちじく
)
の木かげに一枚の
花莚
(
はなむしろ
)
を敷いて、その上でそれ等の赤まんまの花なんぞでままごとをしながら、
肢体
(
したい
)
に殆どじかに感じていた土の
凹凸
(
おうとつ
)
や、何んともいえない土の
軟
(
やわら
)
か味のある一種の弾性や
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
莚
漢検1級
部首:⾋
10画
“花”で始まる語句
花
花瓶
花魁
花弁
花片
花園
花崗岩
花簪
花崗石
花車