“背屈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せこご40.0%
しゃが20.0%
せかが20.0%
せくぐ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
着くるんだ花の友染ゆうぜんで、その時分からまるい背を、背屈せこごみに座るくせで、今もその通りなのが、こうまで変った。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
室の向うの片隅に小さくなって背屈しゃがんで居る、夜前思うた通り脊僂せむしの男、イヤ未だ男とも云い難い十五六の子供であるが、其の穢く汚れて居る事は譬うるに物もない
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
やや背屈せかがみをしたらしい、低い処へ横顔を見せて廊下を差覗さしのぞくと、表階子の欄干てすりへ、雪洞を中にして、からみついたようになって、二人附着くッついて、こなたを見ていた白衣が、さらりと消えて
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
入口の片隅に、フトあかりの暗い影に、背屈せくぐまった和尚がござる! 鼠色の長頭巾もっそう、ト二尺ばかりを長う、肩にすんなりとたれさばいて、墨染の法衣ころもの袖を胸でいて、寂寞じゃくまくとしてうずくまった姿を見ました……
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)