トップ
>
納涼
>
すずみ
ふりがな文庫
“
納涼
(
すずみ
)” の例文
それは春のことで。夏になると
納涼
(
すずみ
)
だといって人が出る。秋は
蕈狩
(
たけがり
)
に出懸けて来る、
遊山
(
ゆさん
)
をするのが、
皆
(
みんな
)
内の橋を通らねばならない。
化鳥
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
納涼
(
すずみ
)
に行く振りをして表へ飛び出し、彼のあとをつけて含満ヶ渕まで行くと、磯貝は誰やらとしきりに言い争っている様子なり。
慈悲心鳥
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
夕飯が済むか済まないに、もう
納涼
(
すずみ
)
がてらの客がどかどか入込んで来る。一しきり客の出さかる頃は、廻廊のように造られた伊勢崎屋の店の内が熱い人の息で満たされる。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
所
(
ところ
)
がチャント門限があって出ることが出来ぬから、当直の門番を脅迫して無理に
開
(
あ
)
けさして、
鍋島
(
なべしま
)
の浜と云う
納涼
(
すずみ
)
の
葭簀張
(
よしずばり
)
で、
不味
(
まず
)
いけれども
芋蛸汁
(
いもだこじる
)
か何かで安い酒を
飲
(
のん
)
で
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
わたしが、父と一緒に
四谷
(
よつや
)
へ
納涼
(
すずみ
)
ながら散歩にゆくと、秋の初めの涼しい夜で、
四谷伝馬町
(
よつやてんまちょう
)
の通りには幾軒の
露店
(
よみせ
)
が出ていた。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
成程
(
なるほど
)
、島を越した向う岸の
萩
(
はぎ
)
の根に、一人乗るほどの
小船
(
こぶね
)
が見える。
中洲
(
なかず
)
の島で、
納涼
(
すずみ
)
ながら酒宴をする時、
母屋
(
おもや
)
から料理を運ぶ
通船
(
かよいぶね
)
である。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
夏
(
なつ
)
になると
納涼
(
すずみ
)
だといつて
人
(
ひと
)
が
出
(
で
)
る、
秋
(
あき
)
は
茸狩
(
たけがり
)
に
出懸
(
でか
)
けて
来
(
く
)
る、
遊山
(
ゆさん
)
をするのが、
皆
(
みんな
)
内
(
うち
)
の
橋
(
はし
)
を
通
(
とほ
)
らねばならない。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これもそれと
似寄
(
により
)
の話で、やはり十七年の秋と思う。わたしが父と
一所
(
いっしよ
)
に四谷へ
納涼
(
すずみ
)
ながら散歩にゆくと、秋の初めの涼しい夜で、四谷
伝馬町
(
てんまちょう
)
の通りには幾軒の
露店
(
よみせ
)
が出ていた。
思い出草
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
今日
(
きょう
)
も朝から一日
奔走
(
かけある
)
いたので、すっかり
憊
(
くたび
)
れてしまって、晩方
一風呂
(
ひとっぷろ
)
入
(
はい
)
ったところが、暑くて寝られんから、ぶらぶら
納涼
(
すずみ
)
に出掛けて、ここで月を
観
(
み
)
ていたうちに
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
中洲の島で、
納涼
(
すずみ
)
ながら酒宴をする時、
母屋
(
おもや
)
から料理を運ぶ
通船
(
かよいぶね
)
である。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“納涼”の意味
《名詞》
納涼(のうりょう)
夏場の暑さを避け、水辺などの涼しさを味わうこと。
(出典:Wiktionary)
“納涼”の解説
納涼(のうりょう)とは、夏の盛りの暑さを避けるために、涼しさや過ごしやすさを工夫して創り出し、味わうこと。
(出典:Wikipedia)
納
常用漢字
小6
部首:⽷
10画
涼
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
“納涼”で始まる語句
納涼台
納涼室
納涼臺
納涼狂言