“看上”の読み方と例文
読み方割合
みあ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やにを拭いた紙を寝覚の端へまるめ込んで、手を手巾はんけちでもんで居るその手巾は、過日このあいだの白茶地ではないが、貞之進はそれに妙なことが思い出されて、じっと小歌の顔を看上みあげると
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
看上みあぐるばかりの大熊手おほくまでかつぎて、れい革羽織かはばおり両国橋りやうごくばしの中央に差懸さしかゝ候処そろところ一葬儀いちさうぎ行列ぎやうれつ前方ぜんほうよりきたそろくるによしなくたちまちこれ河中かちう投棄なげすて、買直かいなほしだ/\と引返ひきかへそろ小生せうせい目撃致候もくげきいたしそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
この人にない異な穿鑿せんさくと女房は貞之進の顔を看上みあげたが、これに答えるよりも我が見聞の広いのを誇るのが先で、いえ今では柳橋もさびれました、おきんおえいに栄えてそれから二十年というもの
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)