“甞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
73.2%
かつ19.6%
かつて3.1%
3.1%
なめ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから「昨日きのうのだ」「新来しんきだ」と騒ぐうちには、自分が彼らと同様の苦痛をめなければならないほど堕落したのを快く感ずると共に
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
せしとて甚だ通なりかつ出立しゆつたつの時に曰く木曾海道美人に乏し和田峠西もちや村の餅屋に一人また洗馬せばに一人あり洗馬のはわれ未だ其比を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
しかるに我国かつて火浣布くわくわんふつくるのいしさんす、そのる所は、○金城きんじやう山○巻機まきはた山○苗場なへば山○八海山はつかいさんその外にもあり。その石軟弱やはらかにしてつめをもつてもおかすべきほどのやはらなる石なり。
それ程その女は私の心をいたのだ。彼女は青白い顔をしていたが、あんなに好もしい青白さを私はつて見たことがなかった。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
よしや此恋諏訪すわうみの氷より堅くとも春風のぼや/\と説きやわらげ、凝りたるおもいを水に流さし、後々の故障なき様にせではと田原は笑顔えがおあやしく作り上唇うわくちびるしばなめながら、それは一々至極の御道理
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)