“甘味”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うま26.5%
うまみ16.3%
あまみ12.2%
おい8.2%
かんみ8.2%
おいし8.2%
あま4.1%
うまい4.1%
スウイティ2.0%
あまき2.0%
あまさ2.0%
いし2.0%
おいしい2.0%
スウィイト2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あいと脚絆きゃはんの膝をよじって、胸を、くの字なりに出した吸付煙草。亭主が、ふっかりと吸います、その甘味うまそうな事というものは。……
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
万一射ちころされたとしても散々さんざん甘味うまみな酒にれたあとの僕にとって『死』はなんの苦痛でもなければ、制裁とも感じない。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そしてその味は夏蜜柑ほどっぱくなくて甘味あまみを有している。これは四、五月ごろに市場にあらわれ、サマー・オレンジと称している。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
鹿児島が恋しいとはお思いになりませんか。霧島山が、桜島が、城山が、熱いお茶にカルカンの甘味おいしい頃ですね。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
此れ便すなはち先考来青らいせい山人往年滬上こじやうより携へ帰られし江南の一奇花きくわ、わが初夏の清風に乗じて盛に甘味かんみを帯びたる香気を放てるなり。
来青花 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
其處へ、色のいゝ甜瓜まくはうりを盛つた大きい皿を持つて、靜子が入つて來た。『餘り甘味おいししくないんですけど……。』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
どこの桑の実には蟻がたかってどこの実よりも甘味あまいとか、どこの藪の幾本目の竹の節と、またそこから幾本目の竹の節とが寸法がそろっているとか、いつの間にか
洋灯 (新字新仮名) / 横光利一(著)
先刻さっき、君は私の手料理になる栄螺さざえを、鱈腹たらふくべてくれたね。ことに君は、×××××、はし尖端さきに摘みあげて、こいつは甘味うまいといって、嬉しそうに食べたことを覚えているだろうね。
恐しき通夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
西班牙スペインの若い娘はすべてその近隣ネイバフッド甘味スウイティである。だから、ペトラもこの公約により主馬頭街カイ・デ・モンテイロの Sweety だった。
「万歳万歳」の声は四方に起り、一同はあり甘味あまきに付くように水汲み隊の周囲まわりに集り、のどを鳴らして水筒の口から水をあおる。そのうまい事! 甘露ともなんともたとえようがない。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
堪へぬ甘味あまさの花蔭よりかなずる楽の音……消え行く心。
青菜を擦ってこしらえた食物を彼等は一等お甘味いしそうにして食べた。
田舎医師の子 (新字新仮名) / 相馬泰三(著)
処が十日ばかり前に小石川こいしがわから来て私に妾になれと言わないばかりなのよ、あのお前の思案かんがえ一つでお梅や源ちゃんにも衣服きものが着せてやられて、甘味おいしいものが食べさされるッて……
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
サワ甘味スウィイトめつくしたと言ったような、一種の当りのいい人なつこさが溢れ、そしてその黒い細い眼の底に、わけえの、ついぞ見ねえつらだが