玉蟲たまむし)” の例文
新字:玉虫
定吉の指さしたのを見ると、小艶の右のこめかみに深々と吹矢の突つ立つた跡があつて、襟まで流れた血が、玉蟲たまむし色に固まりかけてをります。
父はと言へば御維新の後々あとあとまでもチヨン髷をゆひ、「玉蟲たまむしのやうに光る着物を着た」好い男と言はれた。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
わたしくとともに、直下すぐした三番町さんばんちやうと、見附みつけ土手どてには松並木まつなみきがある……大方おほかた玉蟲たまむしであらう、としんじながら、うつくしいむしは、かほに、玉蟲色たまむしいろ笹色さゝいろに、一寸ちよつと口紅くちべにをさしてたらしくおもつて
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
灼熱しやくねつてんちりあかし、ちまた印度インド更紗サラサかげく。赫耀かくえうたるくさや、孔雀くじやく宇宙うちうかざし、うすもの玉蟲たまむしひかりちりばむれば、松葉牡丹まつばぼたん青蜥蜴あをとかげひそむも、刺繍ぬひとりおびにして、おごれる貴女きぢよよそほひる。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
玉蟲たまむし
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)