“犬歯”のいろいろな読み方と例文
旧字:犬齒
読み方割合
けんし66.7%
いぬば16.7%
きば16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
粟野さんはかすかに笑い声をらした。やや鳶色とびいろ口髭くちひげのかげにやっと犬歯けんしの見えるくらい、遠慮深そうに笑ったのである。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
なおその翌年すなわち今から三年前には、フランスの人類学者のテイラー氏が同じ場所を重ねて発掘して、さらに犬歯いぬばを一本と鼻の骨とを発見したのである。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
彼らの爪はのこぎりであり彼らの犬歯きばは斧であった。そして素晴らしいその腕力はモーターとでも云うべきであろう。やはり半日とはかからないうちに立派な一個の荷車が出来た。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)