無銭たゞ)” の例文
旧字:無錢
無銭たゞではわるい、一日三銭も遣はさるやうに計らへ。疲れてだらう、脚を伸ばして休息せらるゝやうにしてあげろ。
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
上を下へと非常に混雑いたしますから、勘太はこれ幸いと戸外おもてへ飛びだし、毎晩女郎屋近所に火事があればいゝ、無銭たゞ遊びが出来るなんかと途方もない事を申します。
おい、それだつても無銭たゞぢやあ不可いけねえよはゞかりながら神方万金丹しんぱうまんきんたん、一てふびやくだ、しくばひな、坊主ばうず報捨はうしやをするやうなつみつくらねえ、それともうだおまへいふことをくか
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今夜は弁天様から女福にょふくを授けられているそうだ、今の騒ぎで無銭たゞ遊びをした上、茫然ぼんやりけえろうとすると此様こんな上首尾、と喜びまして種々いろ/\お若さんに取入ろうとするが受付けません。