無盡むじん)” の例文
新字:無尽
やがて提唱ていしやうはじまつた。宜道ぎだうふところかられい書物しよもつしてページなからして宗助そうすけまへいた。それは宗門しゆうもん無盡むじん燈論とうろん書物しよもつであつた。はじめてきにとき宜道ぎだう
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
昨夜ゆうべといふ昨夜、不思議に無盡むじんが當つて五十兩の金が入つたさうで、此家の主人には古い借りがあつて、毎日氣にして居たが、死んだのを宜いことにして拂はないと思はれちや
見るにつけたれあつて用立ようたつものなきによりしやう三郎日頃ひごろ懇意こんいなる加賀屋長兵衞方かがやちやうべゑかたゆきみぎ概略あらましはなしければ長兵衞は氣のどくに思ひ材木屋ざいもくや仲間なかまうち山形屋やまがたや箱根屋はこねや加賀屋かがや其外十人の者をたのみて無盡むじん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殘らず話しまた此頃このごろ湯屋ゆやにて惡口あくこうされし事如何にも殘念に存て斯々はなせど盜みに入りしには非ずと申ければ是を聞て皆々みな/\三郎兵衞は人に非ずとにくみ四郎右衞門を憫然あはれに思ひて町内申あはせ無盡むじん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)