“炬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょ55.6%
たいまつ13.9%
きよ8.3%
8.3%
かがり5.6%
5.6%
かがりび2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みて掃き寄せ、一きょの火としていてしまえばよろしいかと思います。——それよりも、将軍のなすべき急務はほかにありましょう
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
は人にたすけられて高所たかきところ逃登にげのぼはるか駅中えきちゆうのぞめば、提灯ちやうちんたいまつともしつれ大勢の男どもてに々に木鋤こすきをかたげ、雪をこえ水をわたりこゑをあげてこゝにきたる。
熟さず、諸州の同心と往来の秘状のみ、今は、あだとなつてここに積まる。むなしき弓箭、またすべて、一きよの灰となされん。乞ふ、家時が亡骸なきがらも、その火に附せよ。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、遥か野面に見えた松明は、聟殿むこどのがみずから振っていたかもしれぬ
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時、大円房覚明は、無反むぞりの戒刀を兜巾ときんのいただきまでふりかぶって、かがりのような双のまなこに必殺の気をみなぎらせ
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
云つゝ同くたつに這入はひりしに女房お梅は振返ふりかへりオヤ長兵衞樣能こそ御入下されしと少しあかくなりしが早々さう/\ながし元ヘ行甲斐々々しく酒肴の支度を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
このシュル・モダン婆さんの時世に対するかがりびの如き観察眼と、その達人的な威光の前にタタキ伏せられたものだという。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)