濁酒にごりざけ)” の例文
二月九日は東北ではヤサラと称して、八つの皿に濁酒にごりざけなどをいで神を祭る日であり、あるいはまたこの日を女の悪日あくびという処もある。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
詩人陶淵明は、家ではいつも濁酒にごりざけばかり飲んでゐた。そしてそれを口にする時には、きまつたやうに頭に被てゐた頭巾で漉すことにしてゐた。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
ここで買った白碗は、茶道の方で「ますはかり」と呼ぶものの親属なのだが、朝鮮では今も濁酒にごりざけ(マッカリ)のますであると同時にさかずきなのである。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
美作の国の人たちは自分の金でも無いのに、蔵合のその大財産を自慢し、薄暗い居酒屋でわずかの濁酒にごりざけに酔っては
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
山三郎は此の馬を見まするとい白馬だ、白馬と申しても濁酒にごりざけとは違います、実に十寸ときもある大馬で、これに金梨地きんなしじの蒔絵の鞍を置き、白と浅黄あさぎの段々の手綱たづな
食後、いささかの濁酒にごりざけよいまわった老人は傍なる琴を執って弾じた。二人の子がそれに和してうたう。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
一首の意は、甲斐ない事をくよくよ思うことをせずに、一坏の濁酒にごりざけを飲むべきだ、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
むしろをしきつらね、なべ・やくわん・ぜん・わんなど此雪の棚におき、物を煮焼にたきし、濁酒にごりざけなどのみ、小童こども大勢雪の堂に(いきんだうと云)あそび、同音どうおんに鳥追哥をうたひ
新しい濁酒にごりざけを入れるには、古い革嚢を早くあけたいのですから。
始め招いて濁酒にごりざけでものまたしと相談の上人を廻し支度を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
濁酒にごりざけ賣るをぢ
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
むしろをしきつらね、なべ・やくわん・ぜん・わんなど此雪の棚におき、物を煮焼にたきし、濁酒にごりざけなどのみ、小童こども大勢雪の堂に(いきんだうと云)あそび、同音どうおんに鳥追哥をうたひ