)” の例文
そこで直ぐは帰らず山内のむしい所をってぶらぶら歩るき、何時いつの間にか、丸山の上に出ましたから、ベンチに腰をかけて暫時しばら凝然じっと品川の沖の空をながめていました。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
不愉快ふゆくわい人車じんしやられてびしい溪間たにまおくとゞけられることは、すこぶ苦痛くつうであつたが、今更いまさら引返ひきかへすこと出來できず、其日そのひ午後ごゝ時頃じごろ此宿このやどいた。突然とつぜんのことであるから宿やど主人あるじおどろかした。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)