次第しでえ)” の例文
だが手前たちがどんなたちの連中か己は知ってる。現なまを船に積み込み次第しでえ、己は島で奴らをやっつけねばなるめえ。なさけねえやり方さ。
長「あいよ………あいよ……誠にうもカラどうも面目次第しでえもごぜえやせんで、んともはや、何うも、はア後悔こうけえしやした」
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
とにかく、仇敵討かたきうちってのは穏和おだやかじゃあねえ。次第しでえによっちゃ腕貸うでかししねえもんでもねえから、さあ行くべえ。
難有ありがてえことに不具かたわでもよめ世話せわすべつちいものもあるやうなわけさなあ、なんでも人間にんげんはたら次第しでえだよ、おめえだつてはたらくんでばかり他人ひとにやはれてべえぢやねえけえ、そんでれもをんなたが
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
兄でもからもう面目次第しでえもねえ、じゃア後でっ付けやしょう、此様こんな嬉しい事アござえやせん……何でえう立って見やアがんな、彼方あっちへ行け
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
本当に冗談じゃアねえぜ、だがの……金で生命いのちは買えねえや、え、おう、何処どっかへ相談しに往きねえな、旦那に逢ってう云いねえ、泥坊に奪られて誠に面目次第しでえもござえやせん
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
えゝ……誠にどうも面目次第しでえもごぜえやせん、そんな事と知らねえもんですからね、年頃にもなってやすから、ひょッと又悪い者が附いて意地でも附けて遠くへ往っちまったかと思って
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
亥「誠にどうも旦那面目次第しでえもございません、去年の暮はくれえ酔って夢中になったものだから、おめえさんに理不尽なことを云いかけてさぞお腹立でござえやしょう、御勘弁なすって下せえ」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
仙「旦那ア何うも面目次第しでえもねえ、だしぬけにエイと遣ったのは実はわっちなんで」