“穏和”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとな41.7%
おだやか33.3%
おとなし8.3%
おだや8.3%
おんわ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひよつとすると、穏和おとなしい栄蔵は、恐しさのあまり、気絶してしまつたのではないだらうか。それなら、ほつといちや大変だ。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
とにかく、仇敵討かたきうちってのは穏和おだやかじゃあねえ。次第しでえによっちゃ腕貸うでかししねえもんでもねえから、さあ行くべえ。
其新聞には野口雨情君も行くのだと小国君が言ふ。「甚麽どんな人だい。」とくと、「一二度逢つたが、至極穏和おとなしい丁寧な人だ。」
何もする事のないこの長い幕間まくあいを、少しの不平も云わず、かつて退屈の色も見せず、さも太平らしく、空疎な腹に散漫な刺戟しげきを盛って、他愛たわいなく時間のために流されていた。彼らは穏和おだやかであった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ゴルドンの穏和おんわな顔、モコウの白い歯、次郎の悲嘆ひたんにくるる顔、そしてなつかしい父母の顔、いろいろの顔が走馬燈そうまとうのように明滅めいめつする。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)