“柏木”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かしわぎ80.8%
かしはぎ19.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現に柏木かしわぎの附近では毎年二月五日に「南朝様」をお祭り申し、将軍の宮の御所あとである神の谷の金剛寺こんごうじにおいておごそかな朝拝の式を挙げる。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
柏木かしわぎが普通の風采ふうさいでしかないのにもかかわらず思い上がり切っていて、宮を美人でないと思うふうを時々見せたことを宮はお思い出しになると
源氏物語:40 夕霧二 (新字新仮名) / 紫式部(著)
柏木かしはぎ棟梁とうりやうの家——死んだ藤兵衞の家の裏口のあたりに、ゆらりと動く人影、錢形平次の早い眼が、それを見付けたのです。
かつて、木下きのしたさんの柏木かしはぎやしきの、矢張やつぱにはいけかへるとらへて、水掻みづかき附元つけもとを(あか絹絲きぬいと)……とふので想像さうざうすると——御容色ごきりやうよしの新夫人しんふじんのお手傳てつだひがあつたらしい。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)