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杜絶
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とぎ
ふりがな文庫
“
杜絶
(
とぎ
)” の例文
「ああ、トラヴィスト。」それだけで法水の言葉がブッツリ
杜絶
(
とぎ
)
れたが、その後数秒に
渉
(
わた
)
って、二人の間に
凄愴
(
せいそう
)
な黙闘が交されているように思われた。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
わるくなったとは言う条一昨年迄はと詞
杜絶
(
とぎ
)
れ、ちょうど私共が両国近辺に居りました頃は、まだ/\話の種も出来ましたが、今では
頓
(
とん
)
と指折ることも御在ません
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
二人は会話が
杜絶
(
とぎ
)
れると、肩を組んで、口笛に合はせて鮮やかな歩調を踏んで行つた。
黄昏の堤
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
それに車内に
濛々
(
もうもう
)
と
立籠
(
たちこ
)
めた煙草の煙、それらの中で
杜絶
(
とぎ
)
れ杜絶れにしか聞えなかったが、行儀の悪い乗客達が食べるだけ食べて、
散
(
ちら
)
かすだけ散かして、居睡りを始める頃になると
急行十三時間
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
(遺言状——余ノ財産即チ動産並ニ不動産ノ全部ヲ我ガ子ジャン・ゴオテニ与ウ。尚オ、余ハ無情ナル父親タリシコトニツイテ、彼ノ寛恕ヲ乞ウ。余ハ全ク………)ここで
杜絶
(
とぎ
)
れている。
無駄骨
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
▼ もっと見る
暫らく
杜絶
(
とぎ
)
れていたが思い切ッて
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
しかし、その異様な対照に気を奪われている矢先だった。それまで肱掛に
俯伏
(
うつぶ
)
していた真斎が必死の努力で、ほとんど
杜絶
(
とぎ
)
れがちながらも、微かな声を絞り出した。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
すると、折よく医師の手で意識が恢復されていて、上述の事情を、
杜絶
(
とぎ
)
れながらも聴くことが出来た。しかし、それ以上の真相は、混沌の彼方で犯人が握っていた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
とその声が、ふと
杜絶
(
とぎ
)
れたかと思うと、彼女は瞳を片寄せて、耳を
傾
(
か
)
しげるような
所作
(
しぐさ
)
を始めた。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
左枝は、
杜絶
(
とぎ
)
れた言葉の間に、相手の顔の動きを
凝
(
じ
)
っと見詰めていたが
地虫
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
“杜絶”の意味
《名詞》
杜絶(とぜつ 「途絶」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
今まで続いていた物事が途中で絶えること。
(出典:Wiktionary)
杜
漢検準1級
部首:⽊
7画
絶
常用漢字
小5
部首:⽷
12画
“杜”で始まる語句
杜
杜鵑
杜若
杜撰
杜松
杜甫
杜氏
杜切
杜国
杜鵑花