“杜絶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とだ48.5%
とぜつ33.3%
とぎ13.6%
とだえ3.0%
とだや1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
聞く者の耳も妙に変っている。この「オーイ」「オーイ」の応答が杜絶とだえると、自分の心臓の鼓動が高く響くだけが気になる寂莫せきばくである。
木曽御嶽の両面 (新字新仮名) / 吉江喬松(著)
諸流の調和を図りまた家元なるものの特権をふるふて後進年少が進んで行かうといふ道を杜絶とぜつすることのないやうにしてもらはねばならぬ。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「ああ、トラヴィスト。」それだけで法水の言葉がブッツリ杜絶とぎれたが、その後数秒にわたって、二人の間に凄愴せいそうな黙闘が交されているように思われた。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
幽明交通ゆうめいこうつうみち杜絶とだえているせいか、近頃ちかごろ人間にんげんはまるきり駄目だめじゃ……。むかし人間にんげんにはそれくらいのことがよくわかっていたものじゃが……。
友田は握つた女の手を離すと共に、言ひかけた言葉を杜絶とだやした時、またしても電車が来て駐ると共にあたりの人達はざわめき立つて其方へと走り寄る。女も立上つて
男ごゝろ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)