“曳綱”の読み方と例文
読み方割合
ひきづな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ずゐ沈光ちんくわうあざな總持そうぢ煬帝やうだいつかへて天下第一てんかだいいち驍捷はやわざ達人たつじんたり。ていはじめ禪定寺ぜんぢやうじ建立こんりふするときはたつるに竿さをたか十餘丈じふよぢやうしかるに大風たいふうたちまおこりてはた曳綱ひきづないたゞきよりれてちぬ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
区名入りの半纏、豆しぼりの手拭、赤や白の鉢巻、大男の子供たちが、二本の曳綱ひきづなに群がって歩いて行くと、山車の中から、勇ましく、にぎやかに、かねと太鼓とが鳴りひびく。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
ランチは程よい距離に近づいたところで、曳綱ひきづなのロップを放すと、代って艀がひたひたと近づいて来た。巡査と村長さんらしいのが直立している。いかにも素朴な風をしている。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)