じゆん)” の例文
或は是より先に病を発して、此じゆんに入つて増悪したのかも知れない。めぐむさんの蔵する所の病牀の日記は、「十月廿一日、熱、嘔、脈数、椿庭診、柏軒診」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
立去三人道を急ぎ同月下じゆん美濃國みのゝくになる常樂院へちやくし案内をこひ拙者せつしやは伊豫國藤が原の者にて赤川大膳と申す者なりまゐりしおもむき取次玉はるべしといふ取次の小侍こさむらひは早速此事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
學院がくゐんつかはして子弟していともなはしむれば、なるがゆゑ同窓どうさうはづかしめらる。さら街西がいせい僧院そうゐんりてひと心靜こゝろしづかにしよましむるに、ることわづかじゆんなるに、和尚をしやうのために狂暴きやうばううつたへらる。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)