“押包”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おしつつ33.3%
おしつゝ33.3%
おッつつ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新田は椅子から跳上はねあがった。然しその時、怪鳥は両の翼で彼を押包おしつつみ、新田は喉へ冷たいものが鋭く掴みかかるのを感じたまま椅子と共にのけざまに顛倒てんとうした。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
かけ盜人ぬすみ物と云し故夫なる豐島屋大に驚きさわぎ早速吟味行屆て其金を出したりも無ては押包おしつゝみ容易に出すまじと思ひしゆゑかくはからひしなり偖々さて/\汝等窮屈きうくつに有しならん早繩はやなは解免ときゆるし此金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
池の周囲まわりと同じ程より、多くはそらを余さぬから、押包おッつつんだ山の緑にあいかさねて、日なく月なく星もなく、さかさに沼の中心に影が澄んで、そこにこそ、蒼沼の名に聞ゆる威厳をこそ備えたれ。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)