“念(も)” の例文
愛(うつく)しと吾(わ)が念(も)ふ妹(いも)は早(はや)も死(し)ねやも生(い)けりとも吾(われ)に依(よ)るべしと人(ひと)の言(い)はなくに 〔巻十一・二三五五〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
越え 千年(ちとせ)経(ふ)る 宮居が址に なづさへば 念(も)ひのことごと よろづ代に 念(も)ひ告(の)らすごと 仄暗(ほのくら)の 高どのぬちに 霊(くす)しくも 光りいませる 救世(くせ)のみほとけ
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
文麻呂 敷島(しきしま)の日本(やまと)の国に人二人ありとし念(も)わば何か嘆かむ、だ。……………知ってるかい、清原。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
皆人を寝よとの鐘はうつなれど君をし念(も)へば寝ねがてに(ぬ)かも (巻四、相聞、笠女郎)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
参考歌に、「安積香(あさか)山影さへ見ゆる山井(やまのゐ)の浅き心を吾が念(も)はなくに」(巻十六・三八〇七)がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
こひこひてあへる時だに愛(うるわ)しきことつくしてよ長くと念(も)はば (同)
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
朱(あか)らひく膚(はだ)に触(ふ)れずて寝(ね)たれども心(こころ)を異(け)しく我(わ)が念(も)はなくに 〔巻十一・二三九九〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)