御在おいで)” の例文
それとも御在おいでですか。宿屋に居るのも不自由で、面白くもないぢやありませんか。来年あたりは一つ別荘でも建てませう。何のわけは無い事です。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
又桓武天皇様の御子仲野親王の御子にも茂世、輔世すけよ季世すゑよなど世のついた方〻が沢山に御在おいでであるところからして考へると、興世王は或は前掲二親王の中のいづれかの後であつたかとも思へるが
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
以前もとそうではない……宮様の御在おいであそばす所は只今の博物館の所で、今日も門は残つて居ります、十月の二日には三十六坊を宮様が御廻りあそばす、其時は山同心が先に立つて、下に/\の制止声で
下谷練塀小路 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
きゝモシ八五郎さん御前に弟はなきはずなるが其弟と申さるゝは今迄何地いづれ御在おいでなされしやと問ければ八五郎はぬからず御前さんの御存じなきも道理もつともなり幼少えうせうの時さとに遣して其儘そのまゝ縁切えんきりになし置しが今にては段々だん/\出世しゆつせして四國の丸龜に於て劔術の師匠ししやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さやう致しますると、お前では可かんと仰せられまして、御供を致してをりました御家来から、御親類方も御在おいででゐらつしやいましたが、皆為みんななすつて御覧遊ばしました
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それは如何いかに思つてをりましたところが、元来もともと私と云ふ者をきらひ抜いて御在おいでなのですから、あの歌が御座いますね、行く水に数画かずかくよりもはかなきは、思はぬ人を思ふなりけりとか申す、実にその通り
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)