“庵室”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あんしつ81.1%
あんじつ10.8%
いほり2.7%
てら2.7%
アンジツ2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これも三年掛かったと本人が私に話していました。風采は禅坊主見たいな人で、庵室(あんしつ)にでも瓢然(ひょうぜん)として坐っていそうな風の人であった。
死骸(しがい)はその日終日(ひねもす)見当らなかったが、翌日しらしらあけの引潮(ひきしお)に、去年の夏、庵室(あんじつ)の客が溺れたとおなじ鳴鶴(なきつる)ヶ岬(さき)の岩に上(あが)った時は二人であった。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と姫(ひめ)を救(すく)ひ出(いだ)さんため、只(たゞ)一人(ひとり)にて參(まゐ)りしは、窃(ひそか)に庵室(いほり)にかくまひおき、後日(ごじつ)機(をり)を見(み)て、ロミオへ送(おく)り屆(とゞ)けん存念(ぞんねん)、然(しか)るに參(まゐ)り見(み)れば、姫(ひめ)の目覺(めざ)むる少(すこ)しき前方(まへかた)
この庵室(てら)ずまいをしはじめてから、かどわかされの女の子を預かる内職をはじめて、かなりああいう代物(しろもの)を手がけたが、あいつのように根性骨の突っ張った奴は、逢ったことがねえぜ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
万法蔵院(マンホフザウヰン)の北の山陰に、昔から小(チヒサ)な庵室(アンジツ)があつた。昔からと言ふのは、村人がすべて、さう信じて居たのである。荒廃すれば繕ひ/\して、人は住まぬ廬(イホリ)に、孔雀明王像(クジヤクミヤウワウザウ)が据ゑてあつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)