“尻尾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しっぽ81.2%
しつぽ14.7%
しりを1.5%
しりっぽ1.1%
しりお1.1%
しツぽ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてソンナ連中の遺産を一人で掻き集めて栄耀栄華えいようえいがにふけりながら、よく、尻尾しっぽを押えられずに来られたもんだなあ、お前は……
継子 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
で泥坊は、そつと山羊の頭をなでながら、その綱を切つて、首の鈴を驢馬の尻尾しつぽにゆはひつけて、山羊だけを盗んでいつてしまつた。
エミリアンの旅 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
勾玉まがたまが、八坂瓊やさかに勾玉まがたままをして、三種さんしゆ神器じんぎひとつにもかぞへられてゐることは、みなさんもよくつてをられるでせうが、このたまかたちあたままるくて尻尾しりをまが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
彼れははじめて立停った。痩馬も歩いた姿勢をそのままにのそりと動かなくなった。たてがみ尻尾しりっぽだけが風に従ってなびいた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
疾く走る尻尾しりおつかみて根元よりスパと抜ける体なり、先なる馬がウィリアムの前にてはたととまる。とまる前足に力余りて堅き爪の半ばは、斜めに土に喰い入る。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『さう、眞箇ほんとうに!』おそれて尻尾しツぽさきまでもふるへてゐたねずみさけびました。』わたし斯麽こんなことはなしたが最期さいごわたしの一家族かぞくのこらずねこ仇敵かたきおもふ。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)