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宛
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あた
ふりがな文庫
“
宛
(
あた
)” の例文
絶え間なく動く
縮緬皺
(
ちりめんじわ
)
となつて見え、そこに素晴しい高さの岩がによつきりと
宛
(
あた
)
かも河を受とめた工合に立つてゐた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
右の果実はその恰好が
宛
(
あた
)
かも三味線の
撥
(
ばち
)
に似ている所から、この草をバチグサともペンペングサとも称する。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
宛
(
あた
)
かも政治家中に 豪のためと労働者のためとに呼びかけるものがあつて、市井庶民たる中産階級のためにと叫ぶ存在がないやうなもの恐らくや永遠にできはしまい。
「東京恋慕帖」自序
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
と、
宛
(
あた
)
かも白に向って催眠術でもかけるかのように、白をじっと見つめて言うのだったそうです。
狂女と犬
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
宛
(
あた
)
かも青い木の葉を食ふ蟲の血が緑色であるやうに、私達の總身の血潮までその濃い緑に變るかと疑はれるばかりだ。思ひ比べると、大阪の宿で見て來た庭の草木の色はなかつた。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
人間
(
にんげん
)
というものは
案外
(
あんがい
)
感
(
かん
)
じの
鈍
(
にぶ
)
いもので、
自分
(
じぶん
)
の
魂
(
たましい
)
が
体
(
からだ
)
から
出
(
で
)
たり、
入
(
はい
)
ったりすることに
気
(
き
)
づかず、
魂
(
たましい
)
のみで
経験
(
けいけん
)
したことを、
宛
(
あた
)
かも
肉体
(
にくたい
)
ぐるみ
実地
(
じっち
)
に
見聞
(
けんぶん
)
したように
勘違
(
かんちが
)
いして
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
伊東深水氏がその美人画に於いて
宛
(
あた
)
かも髪結の梳手のそれよりも綿密に、髪の線の配列を心得てゐるのも、氏は生来の都会人であり、江戸つ児であつたからその日常的な人間への接近への
小熊秀雄全集-19:美術論・画論
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
その状貌
宛
(
あた
)
かも王妃の臥床を
視下
(
みおろ
)
しつつ微笑を含みおれるが如く
然
(
しか
)
り。
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
奥地の方にはるかな山並みが盛り上つてゐるほか、何も邪魔物がないことは、
宛
(
あた
)
かもこの場所が地上にたゞ空とこゝだけしかないといふ感じを起させた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
この茎はすなわちハスの本幹と枝とであって
宛
(
あた
)
かもキュウリやナスビなどの幹と枝とに同じものです。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
その状
宛
(
あた
)
かも蜂の
窠
(
す
)
に蜂の子が居るような様をなして居ることは諸君がよく知る所でありましょう。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
宛
常用漢字
中学
部首:⼧
8画
“宛”を含む語句
宛然
宛行
宛転
宛名
名宛
宛嵌
宛如
押宛
宛所
宛城
宛字
手宛
大宛
人宛
目宛
引宛
宛転滑脱
宛込
宛転悠揚
幸子宛
...