“案外”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あんがい65.5%
あんぐわい34.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とかく我々が思わぬことを聞いたり見たりすると、一時案外あんがいの驚きに打たれて、その人が故意こいに我をあざむけりと判断することがある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
訊問じんもんすると、案外あんがいにも老人ろうじんのことを、借金しゃっきん取立とりたてがきびしくへんくつだが、面白おもしろいところのある人物じんぶつだといつたし、また借金しゃっきんのことで
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
ひげのないとおもつたのに、ひげやしてゐるのと、自分じぶんなぞにたいしても、存外ぞんぐわい丁寧ていねい言葉ことば使つかふのが、御米およねにはすこ案外あんぐわいであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
つぎ巡査じゆんさとなり傭人やとひにんれて壁際かべぎはしらべさせたがくぬぎ案外あんぐわいすくなかつた。それでもおつぎのではれなかつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)