墺太利オーストリア)” の例文
今日の流行語を以ていえば、頑強に立憲的運動に反抗した墺太利オーストリア普魯西プロシア日耳曼ゲルマン列国もことごとく敗北して立憲政治をくに至った。
東亜の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)
食卓はチンダルという墺太利オーストリア公使館の書記官と、マカオの名家だというフェルナンデスという若い葡萄牙ポルトガル人の四人の組合せになっていた。
予言 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
フランス人はその名の示すようにこの料理を伊太利イタリアミラノのコトレツと考え、ドイツ人は墺太利オーストリア首府しゅふウィーンの料理と考えているらしい。差当さしあたってこの両都市で本家争ほんけあらそいおこすべきである。
異国食餌抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それよりふつか三日過ぎて、国務大臣フォン・ファブリイス伯の夜会に招かれ、墺太利オーストリア、バワリア、北亜米利加アメリカなどの公使の挨拶おわりて、人々こほり菓子にさじを下すすきうかがひ、伯爵夫人のかたえに歩寄り
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
欧羅巴ヨーロッパに於ては英、仏、独、露西亜ロシア墺太利オーストリア伊太利イタリア、この六大国がある。これに北米合衆国を加えて七大国である。
東亜の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)
墺太利オーストリア、シェンブルヌの王宮の門前で歩哨に撃たれて死んだとか、前皇后の生地マルチニック島で、白耳義ベルギーのブルュクセルで、瑞西スイスのベルヌで、というぐあいなのである。
フランス伯N・B (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
国内に民族の異なるものあること墺太利オーストリアの如くなるも、その国王の祖先がその領土を世襲すれば、その国王の正統なる後胤はこれを領有すべきもので
大戦乱後の国際平和 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
一、独逸と墺太利オーストリアの主要な都市に支店をもっている「ミュラー」という煙草会社の見本表。
悪の花束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ついに爆発して仏国大革命を現出したが、この時にこそかの露西亜ロシアも、普魯西プロセインも、墺太利オーストリアも、その専制的国家は最後の息を引き取って残り無く滅亡し
永久平和の先決問題 (新字新仮名) / 大隈重信(著)