“嚏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くさめ51.4%
くしゃみ24.3%
くさみ10.0%
くしやみ7.1%
はなひ4.3%
はなひり1.4%
1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉤は鼻へ触ったり、頬へ止ったりしたが、其内に間違って口に入った。その時伯父さんは止せばよいのにくさめをして口を堅く閉じてしまった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
快活で、わだかまりがなくて、話が好きで、碁が好きで、ひまさえ有れば近所を打ち歩き、大きなくしゃみを自慢にする程の罪のない人だった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
しかし起きてぜんに向った時、彼にはかすかな寒気が脊筋せすじを上から下へ伝わって行くような感じがあった。その後ではげしいくさみが二つほど出た。傍にいる細君は黙っていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
が、さう云ふか云は無え内に、胴震ひを一つしたと思ふと、二つ三つ続けさまに色気の無えくしやみをしやがつたから、折角の睨みも台無しよ。
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
まさびしくはなひる馬はたがらしの花にか触れし首はうづめぬ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
こもりゐてはなひり海朶ひびの間も海苔の香立ちて寒からしあはれ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
奈良朝においてハ行上一段活用の動詞としては「乾る」「る」の二語だけでありますが、それが活用した確かな例は、未然・連用の二つの活用形だけで
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)