商売柄しょうばいがら)” の例文
旧字:商賣柄
「お寺さん」という綽名あだなはそれと知らずにつけられたのだが、実は寺田の生家は代々堀川ほりかわの仏具屋で、寺田のよめ商売柄しょうばいがら僧侶そうりょむすめもらうつもりだったのだ。
競馬 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
商売柄しょうばいがらだけにうまい事をするなと見ていると、酒のしずくが舌へさわるか、触らないうちにぷっといてしまいます。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
商売柄しょうばいがら、足は八ツ乳の麻わらじに、黄と黒との縞脚絆しまぎゃはんといういでたちだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とこにかかっている若冲じゃくちゅうの鶴の図が目につく。これは商売柄しょうばいがらだけに、部屋に這入はいった時、すでに逸品いっぴんと認めた。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)