向側むこうかわ)” の例文
ふと気がつくと、二人の客の話声はなしごえがいつの間にかやんで、その代りに、調子の違った二通りのいびきが、部屋の向側むこうかわから響いていました。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
のぱつちりしたうつくしい一おんなわたし食卓しよくたく向側むこうかわへ「どうぞ」とつて案内あんないしてくれたが、たれもまだはいつてこないので躊躇ちうちよしてゐるうちに、此方側こつちかわ左手ひだりて椅子いすることになつて
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)