勝敗しょうはい)” の例文
伊那丸いなまる徳川勢とくがわぜいとの勝敗しょうはいはどうなったな。かすかに、矢さけびは聞えてくるが、この闇夜やみよゆえさらにいくさのもようが知れぬ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と述べたが、天国に行かずとも、同じ地球の表面においてすらも、時の移るとともに人の勝敗しょうはいを定める標準が追々おいおい違って来るかと思われる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
双方そうほうとも死力しりょくをつくしてたたかいましたから、容易ようい勝敗しょうはいはつきませんでしたが、おおくの犠牲ぎせいをはらって最後さいごに、ふじのはなくにったのでした。
ひすいを愛された妃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その一点で、勝敗しょうはいがきまるのだ。アールクラブの選手せんしゅたちの顔は、急に明るくなった。郡内ぐんない少年野球やきゅう選手権大会せんしゅけんたいかいの、出場チームになることができるかもしれない。
星野くんの二塁打 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
この下等な教師と金のある紳士が衝突すれば勝敗しょうはいは誰が眼にもあきらかである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と富士男は微笑びしょうした。そうしてはるかの棒を見やった。かれはもとより勝敗しょうはいに興味をもたなかった、負けたところでさまでの恥でもないし、勝ったところでほこるにたらず、こう思っている。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
どうかそうありたいものだ、勝敗しょうはいはいくさのつね、小太郎山が敵方てきがたの手に落ちたのもぜひないことと伊那丸いなまるさまもあきらめておいであそばす。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この点に意を留めたなら世間でかれこれいう勝敗しょうはいなどのために心を動かすことなく、勝っても笑わず、負けても泣かず、勝利のために誇らず、敗北はいぼくのためになげかず、心つねに平々坦々たんたんとして
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
遠駆とおがけの一ばん試合じあいで、勝敗しょうはいめることは当方とうほうで、のぞむところ、たしかに承知しょうちした。さらば、すぐそちらでもおしたくを」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)