“前菜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ザクースカ30.0%
ぜんさい20.0%
オウドゥブル10.0%
オウドーブル10.0%
オオ・ドオヴル10.0%
オードウヴル10.0%
オードブル10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで前菜ザクースカの出ているテーブルへ近よって客と主人とが慣例どおりウォツカを一杯ずつ飲んでから
「おい。酒を早く出せよ。それから前菜ぜんさいはいうまでもないが、なんでも、美味うま料理ものをどしどし持ってこい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女の臙脂えんじ色の満唇フル・リプスと黒いヴェネツィア笹絹の夜礼服とが、いつかラトヴィヤのホテルで前菜オウドゥブルに食べた、私の大好きな二種の露西亜塩筋子ロシアキャヴィアの附け合せと同じ効果を出していたからだ。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
最初の前菜オウドーブルの時は、あすこでスチュワートたちとお客様方の御接待おとりもちをいたしておりましたが、三鞭シャンペンになりましてからは、ここに立っておりました
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「ほどなく肉皿アントレも参りましょう。では紳士ならびにご令嬢、どうぞお席へ、前菜オオ・ドオヴルでも始めることに致しましょう」と威儀を正して披露アノンセした。
周囲の忙しい人達は老翁の存在を気にかけ無い。だが、もし老翁の仕事をさまたげそうにでもなると誰も急いで遠慮する。老翁は今前菜オードウヴルの一種をこしらえている。
食魔に贈る (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
老人はただもう有頂天になって、手紙を書いたり、馬の用意に使いを出したりして、前菜オードブルとコニャクを出させた。